新卒一年目がフルリモートでの新卒研修をふりかえる

この記事は弥生 Advent Calendar 2020 15日目の記事です。

 はじめまして、今年の春に新卒入社した芝と申します。弥生 Advent Calendar 2020 二日目に飯田さんが コロナ禍に弥生へ中途入社したエンジニアの物語 として、リモートワークから始まった弥生人生について書かれていますが、これは私はじめ新卒6名も例外ではありませんでした。 そこで、そんな中で行われた弥生での新卒研修ってどんな感じだったの?といったことを書こうと思います。 よろしくお願いします。

入社から配属までのスケジュール

1. 入社式

 入社式前は、新型コロナの影響で、新卒内定取り消しという会社・学生どちらもつらいニュースが報道されていた頃でした。私は、そもそも「自分はちゃんと弥生に入社できるのだろうか?」ということが不安でしたが、無事入社することができました。

 2020年4月1日、ヤヨイヒロバで入社式を迎えました。 実際の様子は弥生へようこそ! 2020に詳しく記載されているとおりです。入社式の会場では、マスクやアルコール消毒をし、ソーシャルディスタンスを十分確保しました。社長からは、お客さまは状況が厳しいこと、お客さまの状況を良くするために何をすべきか徹底的に考えるというお話をいただき、身の引き締まる思いでした。

2. 人事研修(4月)

 弥生では、マーケティング本部総合職と開発本部総合職の2つの職種を新卒採用で募集しています(2020年現在)。どちらの配属になるかは、人事研修→開発研修→マーケティング研修を終えた後、面談で決定します。 ですので、もともとマーケティングを志望して入社しました!という人でも、研修を経てプログラミングに興味が出たため、開発志望に変更することや、その逆を志望することも問題ありません。
 入社式の翌日、4月2日からフルリモートワークでの研修がスタートしました。研修では

・e-learning
・図書課題
・ビジネスマナー研修
・ITリテラシー研修
・チームビルディング研修
・自習

などを行いました。 リモートワークで初めての研修に戸惑いもありましたが、実際やってみるとそこまで対面と比較したデメリットは感じませんでした。詳細は後述しますが、想像していたよりも質問や情報共有がしやすかったです。

3. 開発研修(5月)

 開発研修は、他社の同じような新卒の方々と合同でシステム構築のトレーニングを行いました。こちらも、例年は研修会場で行うところを、全日程をオンラインで実施しました。

 5月前半はプログラミング言語の講義や問題演習を行い、システム開発への理解を深めました。その後、会社がバラバラな全参加者をチームに分けて、1チームあたり3~4人でシステム開発を5月後半から行いました。 実際の開発プロジェクトと同じようにスケジュールを組んで、設計書を書いてテストも行なって…といった工程は、情報系の学部を卒業している同期でも苦しんでいました。また、同期のほとんどがチームのリーダーとしてプロジェクトを率い、最終的にはどのチームも目標とする成果物を製作することができました。研修に参加している新卒のメンバーが記入した日報をもとに、毎週末の研修終了後に、新卒2年目の先輩方からZoomでフィードバックやフォローをいただいたことで、確実な学びと自信に繋がりました。

4. マーケティング研修(6月)

 先述したとおり、弥生の新卒は全員開発研修だけでなく、マーケティングの研修も行います。まず、「マーケティング」とは?といった、ビジネスマンとして基礎的な素養を外部講師の方から教えていただきました。その後、実際弥生ではどういったビジネスを展開していて、強みや弱みはどういった部分なのか、何を課題としているのかといった全20講義を受けました。最後に、学習したフレームワークを活用しながら、企画立案と発表を行いました。

よかったこと

1. コミュニケーションを気兼ねなくとれることができた

 研修では、ツールの準備やMTGの設定が適切にされていたため、コミュニケーションが取りやすく感じました。リモートワークでの研修は、対面と比べカリキュラムの実施以外のコミュニケーションを取りにくいのが事実です。そこで、朝会・昼会・夕会の時間で逐次質問や雑談などをしたり、Zoomの機能(画面共有、チャット、ヘルプ機能など)を駆使しながら講師へ質問を伝えたりすることで、日を追うごとに積極的にコミュニケーションが取れるようになったと思います。

2. 同期との親睦が深まった

 いろいろな方から、「今入社して、同期とちゃんと仲良くなれるの?」と心配されることが多々ありました。私も入社 当初は不安でしたが、同期と仲良くなるのに思ったより時間はかかりませんでした。新卒社員には、社員同士の横のつながりを強め、会社の社風を作り上げる期待をされていると思います。そのために、毎年10月に行われる社員総会の中でビアバストの企画を行うなど、さまざまな施策が展開されています。4月に行なったチームビルディング研修の中でも「チーム(同期)で大切にしたいこと」を決めるワークがあり、そこで同期のことをより深く知れました。学習していてわからなかった部分は、研修後に同期が自主的にZoomで集まって疑問点を解消したりして、信頼関係ができあがっていきました。

対面のほうがよかったこと

1. 業務環境の差

 リモートワークでは、自宅回線の速度やPCのスペックが仕事の生産性に直結します。特にZoomはかなりの通信量やメモリを消費するので、環境が揃っていない人は入社当初苦労していました。ですが、今年からリモートワーク環境整備金とリモートワーク手当という2つの手当が新設され、自宅での環境整備に投資しやすくなりました。Zoomのビデオが固まったり、ネット回線がよく落ちたりすることが多かった人の環境も、今では大きく改善されたように思います。

2. 出社慣れしてない

 コロナが一旦小康状態になった本配属初日の7月1日、入社式以来の出社に成功(?)しましたが、まだ自分の会社は「他所様の会社」のような感覚でした。なので、私の入社前にオフィスで皆さんがどんな雰囲気で働いていたのかは未だにわからずにいます。コロナが一旦小康状態に戻った9月以降週1回~2回ペースで出社し、ようやく「ここが自分のオフィスか」と自覚するまでかなり時間がかかりました。弥生では、新型コロナが流行する以前から、働き方改革の一環としてリモートワークを計画・試験導入していました。ですが、4月7日の緊急事態宣言に合わせて急遽前倒しでリモートワークを推進することになりました。今後は、感染リスクの低減をしつつ成果を最大化させる「ニューノーマルの働き方」を推進していきます。

3. 先輩の仕事のやり方を盗みにくい

 自宅で仕事をしていると、いわゆる「先輩の仕事を直接見て学ぶ」ことが少ないと感じます。対面だと、隣の先輩の仕事ぶりを見て、効率のいい仕事の仕方を身につけることができると思います(ショートカットキー、社内ツール等)。ですが、自宅のPCで作業していると、気づかぬうちに非効率な“我流”の仕事スタイルを続けてしまうのではないかというのは心配です。ですので、プロジェクトに配属になるとそういったことまでわざわざ共有することは少なくなります。逆に、今は上司からそういったTipsを教えていただけるので、すごくありがたく感じます。自分自身で蓄えたナレッジはそのままにせず文書にストックして、新しく弥生に入ってくれた人にもちゃんとした環境が提供できるようにしていきたいです。

最後に

 最後に、急激な変化の中で研修を作り上げたことにお礼を申し上げます。リモートワークが入社後すぐにできるようになったのは、明智さんをはじめとした情報システム部の皆さんのご尽力あってこそですし、出社して実施するはずだったプログラムができなくなってしまって、外部の研修会社と調整しながら研修をアサインしてくださった人事の庄村さんには感謝しかないです。 長文になってしましましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!